沖縄食糧がボイラー更新 都市ガスでCO2削減


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ボイラー燃料転換について報告する沖縄食糧の中村徹社長(中央)と沖縄ガスの我那覇力蔵社長(左から2人目)=6日午前、那覇市泉崎の琉球新報社

 沖縄食糧(浦添市、中村徹社長)はこのほど、米ぬかから油分を抽出する際に使うボイラー設備を更新し、燃料を重油から沖縄ガス(那覇市、我那覇力蔵社長)の都市ガスに切り替えた。

 SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向け、燃料転換で年間約270トンの二酸化炭素(CO2)の排出量削減を見込む。両社長が6日、那覇市泉崎の琉球新報社を訪れ報告した。

 玄米から白米への精米過程で生じる米ぬかについて、沖縄食糧では油分を抽出し、米油の原料として県外に出荷している。抽出には重油を燃料とするボイラー設備を使用してきた。

 新設備はボイラー製造メーカーのヒラカワ(大阪府)製で、国内初導入という。燃料となる都市ガス(天然ガス)は沖縄ガスから供給を受ける。削減されるCO2は、杉の木の吸収量に換算すると1万9170本分になるという。

 沖縄食糧の中村社長はSDGsの取り組みを継続してきたことに触れ「作業工程をさらに見直せばもっと効率はよくなる」と強調した。我那覇社長は「今後もさまざまな提案を続け、CO2排出量を減らしていきたい」と語った。 (當山幸都)