キングス、チャンピオンシップ進出決定 バランスよく攻め三遠に92-69で圧勝 第44戦


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第2Q シュートを決めるキングスの岸本隆一(中央)と、守備をする県出身で三遠の山内盛久(32)や津山尚大(26)=6日、沖縄市の沖縄アリーナ(喜瀬守昭撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位の琉球ゴールデンキングスは6日、沖縄アリーナで同11位の三遠ネオフェニックスと今季第44戦を行い、92―69で勝利した。キングスは地区3位以上が確定し、リーグ王者を決めるチャンピオンシップ(CS)進出を決めた。10連勝で通算成績40勝4敗。首位を維持した。内外でテンポ良くボールを回したキングスが優位に試合を進め、前半だけで19点差をつけた。第3クオーター(Q)は速い攻撃を仕掛ける三遠に30失点を許したが、第4Qにキングスが持ち直して白星をつかんだ。三遠の山内盛久(沖縄市出身)は先発出場して6得点7アシスト。津山尚大(北谷町出身)は要所で3点弾を沈めて9得点を挙げた。次節は4月9日、京都市体育館で京都ハンナリーズと戦う。

 内外をバランスよく攻めたキングスが三遠を突き放した。リングへの攻撃から外へボールを供給し、前半だけで3点弾を8本沈めた。第3クオーター(Q)に大量失点を許したが、インサイドでも着実に加点を続け、反撃を阻んだ。

 チームを引っ張ったのは岸本隆一。スタートから巧みなドリブルで守備の隙を突いて、ゴール下へ切り込んだ。丁寧にレイアップを決めたほか、3点弾も沈めてチームを勢い付けた。

 終盤にはパスを受けてから迷いのないシュートでゴールを射抜き、三遠の反撃を絶った。リバウンド数では三遠27に対し45とゴール下を支配し寄せ付けなかった。

 第3Qは「本来なら負ける」(桶谷大ヘッドコーチ)試合につながる30失点。パスやシュートのミスが重なる悪循環に陥り、三遠の外国籍選手を止められなかった。それでもドウェイン・エバンスは「チームは揺らぐことなく、冷静に態勢を立て直せた」と守りが崩されても挽回できるチーム力を誇った。

 チームはチャンピオンシップ進出を決めたが、改善点もまだまだ多い。岸本は「まだパーフェクトではない。チームで楽しみながら課題と向き合っていきたい」と先を見据えた。
 (謝花史哲)

キングス 40勝4敗
92―69(19―15,26―11,22―30,25―13)
三  遠 8勝37敗
琉球はチャンピオンシップ進出

 【評】キングスは第2Qに岸本隆一が3本の3点弾を決めるなど、外角から精度の高いシュートを決めて主導権を握った。リングへの積極的な攻撃や選手間の連携も光った。後半は三遠に猛追を受けたが、要所でリバウンドに競り勝ち流れを渡さなかった。


1位でいること重要

 桶谷大HC(キングス)の話 前半は良かったが、第3Qにビッグクオーターをつくられて自分たちで劣勢に流れてしまった。CSは決まったが、今後は西地区1位でいることが重要。いい状態でCSに行くことを目標に取り組んでいきたい。
 

第2Qで決められた

 清水太志郎HC代行(三遠)の話 第1Qはまずまずの入りができたが、第2Qはコミュニケーション不足から簡単なミスが増えた。それを見逃さなかったキングスに、そこで試合を決められてしまった。