土地利用見直し企業誘致 南風原町長再選 赤嶺正之氏に聞く


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今後の町政運営を尋ねられ、答える赤嶺正之氏=南風原町役場

 ―無投票再選となった。
 「1期目に達成した事業や、何事にも謙虚に前向きに考えようという姿勢を町民に理解していただけたと思う。予算運用では児童福祉や学校教育に重きを置く。若い町なので、子どもや教育に力を入れないと町民に納得していただけないと思っている」

 ―2期目出馬の理由は。
 「1期目の約2年間は新型コロナの影響を受け、本来の行政運営ができなかった。公約に掲げた町の国道・県道沿いの土地利用の見直しや町民体育館の建設も動き出したばかりだ」

 ―1期目の実績は。
 「幼小中学校のクーラー整備を手掛けた。待機児童解消に向けては、年齢に合わせた施設整備や法人保育園の協力で定員を増やしたほか、保育士の処遇改善などに取り組んだ」

 ―2期目の取り組みは。
 「一丁目一番地で高校生までの医療費無償化に取り組む。10月分から適用できるように準備したい。国や県の補助事業を活用し、もうかる農業を推進したい。土地利用の見直しに伴い、企業誘致も進める。琉球絣(かすり)や南風原花織の振興にも取り組みたい。若い事業者とも連携しながら支援策を検討していく」

 ―土地利用はどこで検討中か。
 「那覇空港自動車道と南部東道路との接続点周辺はポテンシャルが高い。南風原バイパス沿いやイオン南風原店周辺も検討したい。手始めに那覇空港自動車道の南風原南インターチェンジ周辺で区画整理事業を計画している」

 ―どんな企業を誘致するか。
 「町土が狭く、大きな工場の誘致は難しい。サービス業や農産物を加工して特産品を作り出す第6次産業、交通網を生かして流通関係で検討中だ」

 ―今後の課題は。
 「待機児童問題や子どもの貧困対策もあるが、津嘉山など人口増に合わせた学校の新設整備は喫緊の課題だ」

 ―新型コロナ対策は。
 「町民に直接届くような支援として、商品券やクーポンを配布したい。これまで計3回実施して総体的に好評だった」

 (聞き手 比嘉璃子)

 あかみね・まさゆき 1951年4月27日生まれ、南風原町宮平出身。知念高校卒。71年南風原村役場入庁。2011年4月、町教育長に就任。18年の町長選で初当選。