LRT見据え交通を整備 与那原町長再選 照屋勉氏に聞く


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無投票再選を決め、2期目の抱負などを語る照屋勉氏=日、与那原町内

 ―無投票再選となった。
 「身の引き締まる思いだ。無投票になったということは、4年間の評価としては合格点をもらえたと思うが、同時に緊張感が増している」

 ―1期目の評価は。
 「前半の2年間は、中学生の医療費無料化や子どもの居場所づくり、高齢者支援による福祉バスの導入など、順調に公約を達成してきた。後半の2年間は新型コロナウイルス禍の中、感染症対策や町独自のコロナワクチンの大規模集団接種、町内事業者の経済支援、町民の生活支援など、スピード感を持って対応できたことは評価につながったと思う」

 ―2期目の取り組みは。
 「医療費無料化を高校生まで拡充するなど、1期目の公約を継続しながら進化させる。町が率先して脱炭素社会に向けた取り組みを実施していく。将来的にLRT(次世代型路面電車システム)導入を見据えながら、路線バスの再編など町民が利用して便利だと思える公共交通に変えていく」

 ―町東浜周辺や商店街のまちづくりについては。
 「東浜にある公有地を利用して、スポーツツーリズムなどに特化したまちづくりに取り組む。具体的には東浜野球場がある東浜25番地では健康増進施設などを検討しているほか、与那古浜公園にはカフェ店など民間が活用できる収益施設の導入なども考えている。また、えびす通り周辺の商店街の活性化にも取り組む。空き店舗の活用に向けた支援など、コロナ禍で疲弊した町民の暮らしや経済を再生させる。町民が気軽に外出し、集い、語り合って、笑顔になる、にぎわいのあるまちをつくっていきたい」

 ―第1次産業については。
 「漁業従事者のために、当添漁港に漁船用の燃料タンクを今年中に3基増設する。軽石については町民総出で軽石の除去作業を2回実施した。軽石対策についても町の水産業を守るために引き続き取り組んでいく」

 ―2期目の抱負を。
 「初心に返って、謙虚に町政運営をまい進し、町民の笑顔が輝くまちづくりを目指していく」

 (聞き手 金城実倫)

 てるや・つとむ 1962年4月26日生まれ、与那原町与那原江口区出身。順天堂大卒。85年町役場採用。2013年に町教育長、14年から副町長を務めた。18年の町長選で初当選した。