県立高校「地毛証明」やめます 沖縄県教委が各校に通知 校則全体の見直しも要望


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 沖縄県教育委員会は昨年12月1日付で、頭髪が生まれつきのものであることを証明する「地毛証明書」の提出を廃止するよう、県立高校に通知を出した。地毛証明は染髪やパーマなどの校則違反者と区別する校則。

 県教委は通知で、校則は「児童生徒の実情、保護者の考え方、時代の進展などを踏まえたものになっているか、絶えず積極的に見直す必要がある」と記して、校則全体の見直しも求めた。

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 通知の効力は発出された12月1日付。地毛証明書の提出は任意・義務に関わらず廃止とした。「地毛証明書の本来の目的は、染髪指導で地毛の生徒に不快な思いをさせないこと」とし、廃止後に地毛の確認が必要な生徒に対しては「本人・保護者と口頭での確認にとどめる」と記した。

 校則見直しについては「人権に十分配慮し、児童生徒・保護者に対して合理的な理由を明確に説明できるようにすること」と留意点を明記した。

 県教委は2021年6月18~30日の期間で校則の見直しに関する調査を実施した。全日制課程58校中17校が地毛証明書の提出を義務付けており、26校は任意提出だった。提出を求めていない学校は15校だった。
 (嘉数陽)