「今後2週間が正念場」と沖縄・玉城知事 高齢者と児童への対策を強化、国に無料PCR継続など要望


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
記者会見する玉城デニー知事=14日、県庁

 玉城デニー知事は14日記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染状況について「今後の2週間が、3年ぶりに制限なく、ゴールデンウィークを過ごせるかどうかという重要な正念場になる」と述べ、5月の大型連休前に感染状況を抑えるため、リスクの高い高齢者層などへの対策を強化する考えを示した。

同日夕には山際大志郎経済再生担当相とオンラインで会談し、ワクチン接種の推進や、無料PCR検査の継続などを要請した。
 
 沖縄県内では同日、1426人の新規陽性者が確認され、23日連続で前週の同じ曜日を上回った。
 新規感染者数が高止まりしている状況を踏まえ、県は同日のコロナ対策本部会議で、今月28日までの期間を「感染拡大を抑制し社会経済活動を継続するための対策期間」に定めると決定した。

 介護職員向けに定期PCR検査への参加を呼び掛けるほか、福祉施設内で感染が確認された際に、那覇、南部、中部圏域の病院が輪番制によって支援を実施する。県医療機関施設支援グループの職員数を増強するなど、連携も強化する。
 
 新規陽性者数の3分の1を占める10代以下の感染を抑止するため、学校、保育PCR検査について、検体を回収する現場派遣チームを増強するなど、効率的な検査の実施に取り組む考えを示した。
 
 山際氏との会談で、玉城知事は①沖縄に出発する際には、事前の健康観察と感染防止対策の徹底。出発地で検査を受検することを国からも周知する②4月末までの無料PCR検査の延長③大規模ワクチン接種について、商業施設等で実施する際の支援―などを求めた。

 玉城知事によると、山際氏からは高齢者の3回目ワクチンの接種率が低いことに対して指摘があり、県に対応を求めた。

(池田哲平)