10月の世界のウチナーンチュ大会へ準備本格化 大会事務局、4倍の20人態勢に


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第7回世界のウチナーンチュ大会実行委の宮城清美事務局長(前列左から5人目)、ポルトガル語通訳の山内リサさん(同3人目)ら=14日、県庁

 沖縄県外、海外に住むウチナーンチュ(県系人)らが一堂に集う「世界のウチナーンチュ大会」が、新型コロナウイルスによる延期をへて、今年秋に7回目となる開催を予定している。4月1日には那覇市泉崎の県庁1階に大会事務局が移り、本格始動した。3月まで5人だった事務局の人員は、通訳を含めスタッフが4倍に増え20人となり、執務室も2・3倍広くなった。第7回世界のウチナーンチュ大会実行委員会は、会場とオンラインの併用(ハイブリッド)で10月30日から11月3日の日程で開催する。

 世界のウチナーンチュ大会」は琉球新報の連載をきっかけに1990年から5年に1度開かれてきた。世界各地から沖縄県系人が集まるイベントに成長したが、2021年に開かれるはずだった7回大会はコロナ禍の渡航制限が影響し1年延期された。

 通訳・翻訳要員はポルトガル語2人とスペイン語、英語、スロバキア語の男女計5人が新たに入った。前職も客室乗務員などさまざまだ。山内(やまのうち)リサさん(51)はブラジルで生まれ育ち、各国の領事館で勤務経験のある15年以上のベテランだ。「文化が分からないとよい通訳はできない。沖縄の深い歴史と文化を勉強している」と語り、うちなーぐちの習得にも取り組む。

 海外との行き来が困難な状況が続く中、少なくとも国内各地の県人会と県民が参加することを視野に、那覇市奥武山のセルラースタジアム那覇を主会場とする。コロナの状況を見据え、オンラインで参加できる催しも準備する。宮城清美事務局長は「うちなーネットワークの大切さと強固さを確認する機会にしたい」と話している。(増田健太)