沖縄県「できれば集まらないで」 清明祭、高齢者の感染を危ぐ 新型コロナ派生型に置き換わり進む


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 沖縄県は16日、変異株「オミクロン株」の派生型で、感染力の強い「BA・2」について、4月第3週の陽性率は63.5%になったと発表した。3月27日から4月10日までの間に採取した96検体中、61検体で陽性が確認されたという。4月第2週の52.1%から11.4ポイント増加しており、県全体で置き換わりが進んでいる。

 新規感染者が減少する傾向はいまだなく、自宅療養者は9292人と最多を更新した。新規感染者の年代別では10代が264人、10歳未満が254人と、10代以下が流行の波をけん引している。

 一方で、入院患者の多くは重症化リスクの高い高齢者となっている。入院患者332人のうち、重症は2人、中等症は160人となっており、感染症総務課の城間敦課長は「身近な高齢者に感染させないように、清明祭はできれば集まらないことも検討してほしい」と呼び掛けた。

 県は、新たにクラスター(感染者集団)7例を報告した。

 1~3月の間に、与那国町内の保育施設を中心に48人が感染した事例のほか、名護市や石垣市の社会福祉施設や事業所で報告されたという。

 米軍関係の感染は174人だった。内訳は不明。米軍関係者で100人を超えるのは、4月7日の107人以来。

 在日米軍司令部は8日、新規感染者数の発表方法を一部変更したが、県によると、その影響ではないという。
 (嘉陽拓也)