初期消火で被害拡大防ぐ 新垣さん家族に消防が感謝状


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感謝状を受け取る新垣美佐緒さん(前列左端)、舞さん(同右端)、美優さん(同右から2人目)の3人と快和ちゃん(同3人目)=3月16日、南城市玉城屋嘉部の島尻消防組合消防本部

 【南城】1月に沖縄県南城市内で発生した住宅火災で、家族で連携して初期消火に当たり、被害を防いだとして島尻消防組合はこのほど、新垣美佐緒さん(57)と、孫の舞さん(15)、美優さん(12)に感謝状を贈呈した。

 3人は1月26日、同市大里大城の自宅の隣にある2階建ての建物から「パン」という爆発音が鳴ったのに気づき、現場へ向かった。屋外階段の近くにあった木製の机が燃えているのを発見。美佐緒さんと舞さんがバケツリレーをしながら水をかけて、美優さんは119番通報した。消防隊員らが駆け付けた時にはすでに鎮火していた。出火当時、火災があった建物に人はいなかった。

 美佐緒さんは「ガス爆発だと思ってびっくりした。隣の家には誰もいなかったので良かった」と話した。

 同市玉城屋嘉部にある島尻消防組合消防本部で行われた表彰式には、3人と弟の快和(かいと)ちゃん(2)が出席した。

 屋比久学消防長は「勇気ある行動で、火災の被害拡大防止につながった」とたたえた。

 感謝状を受け取った舞さんは「こんなに大きな表彰になるとは思わなかった」と驚く。美優さんは「(火災のあった)隣の家の人から『ありがとう』と感謝された」と笑顔で話した。
 (金城実倫)