卓球の全農杯全日本選手権(ホープス・カブ・バンビの部)兼第27回全九州選手権(小学生の部・個人)県予選は16日、うるま市石川体育館で決勝リーグまで行われ、男子ホープスの部は山川優(花木クラブジュニア)が3戦全勝で頂点に立った。準優勝は宮城遥希(エナジックアカデミー)だった。女子は前田怜(エナジックアカデミー)が3戦全勝で制し、安里彩希(コザクラブ)が準優勝した。男子カブの部は宮城粋叶(エナジックアカデミー)、同バンビの部は村本翔也(同)が優勝。女子カブの部は新里恵茉(琉球レオフォルテJr)、同バンビの部は2022年度日本代表に選出された上地彩菜(宮古島クラブ)が栄冠を手にした。各種目の上位2位までは全国大会(兵庫県、7月28~31日)への推薦が決まった。
山川、全勝で念願の栄冠手中
強化してきたサーブで主導権を握り続けた山川優(花木クラブ・ゆたか小6年)が、12歳以下のホープスの部決勝リーグで全勝し念願の栄冠をつかみ取った。最終戦はカブの頃から勝てていなかった仲里豊吾(琉球レオフォルテJr)。雪辱を果たしての優勝に喜びもひときわ大きかった。
「いつもなら1セット取られると焦っていた」というが今回は違った。5年生の時は優勝に恵まれなかったが、悔しさで精神面が鍛えられた。成果は仲里戦に表れた。1セット先行されたが、自らを鼓舞するように声を出し、気持ちを上げた。中盤まで競った第2セットは強気の攻めで終盤に連続得点して取り返した。そのまま勢いに乗ってセットを連取し勝ちきった。
特に決勝リーグはサーブが効果的に決まった。立ち上がりと後半でサーブの狙いどころを変えたり、回転軸を変えたりして相手を揺さぶることができた。徐々に「パワーが付いてきた」としっかりとコースに強打を狙えるようになってきたことも勝因の一つだった。
「小学最後の年に優勝できてうれしい。全国でも結果を残せるように頑張りたい」と意欲を高めていた。
(謝花史哲)
前田、フォアの強打で攻め貫く
女子ホープスの部を制した前田怜(エナジックアカデミー・与那原東小5年)。落としたのは予選の1セットだけ。フォアの強打を武器にミスを恐れない攻めの姿勢を貫いた。
昨年のカブの部優勝に続く頂点に「とてもうれしい」と満面の笑みで喜んだ。3年生の頃から磨いてきた「突っつきからのフォアドライブ」で次々と強打を打ち込んだ。ボールに触れさせない鋭いスマッシュを要所で決めきり、終始試合を優位に進めた。
持ち味は球に加える回転量。一般の大会でも「4強に入りたい」と目標を高く持つ。まずは全国大会に向けて「1セットでも多く勝っていい成績を残したい」と意気込んだ。