【ちむどんどん第6話】賢三の魂が向かった先は ニライカナイ思想、沖縄各地に 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集


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家人よりもてなしを受ける沖縄県石垣市川平の来方神「マユンガナシ」(1994年12月18日の琉球新報より)

 NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」18日放送の第6話では、ヒロイン・比嘉暢子(稲垣来泉)ら4きょうだいが、亡くなった父・賢三(大森南朋)への思いを、死んだ人の魂が帰るとされる「ニライカナイ」に向かって叫ぶ場面があります。「ニライカナイ」は、海の彼方の楽土(悩みや苦しみがなく楽しく暮らせる場所)のことです。また、一方でニライカナイには、福福しい神だけでなく異形の神も住まう場所とされ、畏怖の対象でもあります。現在も沖縄各地に、ニライカナイからの来訪神が現れる祭があります。

 12世紀ごろから17世紀にかけて沖縄諸島や奄美で歌われた、古歌謡「オモロ」を集めた「おもろさうし」(全22巻、16世紀から17世紀にかけて編集)にも「ニルヤ・カナヤ」として登場します。