復帰直前の沖縄〈50年前きょうの1面〉4月20日「核抜き書簡、返還日に発表へ」―琉球新報アーカイブから―


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。  

 1972年4月20日の琉球新報1面トップは、「復帰後の警察を強化/警視庁/公安、警備中心に/二年で本土並みに」との見出しで、米軍基地撤去や自衛隊配備反対の動きを想定して「過激派」や本土暴力団の沖縄進出を予想して沖縄の警備体制などを強化する動きが活発化している現状を紹介している。

 復帰に伴い米国が日本側と交わした「核抜き確認書簡」について「返還日に発表へ/国務長官から外相へ」との見出しで、核抜きの行方を伝えている。 

 別の記事では「復帰式典に出席/アグニュー米副大統領/本土政府は〝歓迎〟」との話も掲載している。

  

 

 

 

 

 

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 琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。