女子は嘉手納中、男子は獅空会が団体組手で優勝 空手・中学生春季大会


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 空手道の第15回県中学生春季大会は24日、那覇市の県立武道館で行われ、代表男子個人組手は島本晃希(与勝)、女子は山根莉子(与那国)が優勝した。男子個人形は國吉碧心(具志川)、女子は平田美月(寄宮)が制した。女子団体組手の嘉手納中は大会3連覇を達成。男子団体組手は獅空会が優勝した。男子団体形は金城龍鳳館が頂点に立ち、女子は凜道場が2連覇を果たした。1年男子個人組手は仲宗根勇誠(山内)、女子は三浦なぎ(伊良波)がそれぞれ優勝した。


島本(与勝)男子個人組手頂点

男子個人組手 決勝で蹴りを出して攻める与勝の島本晃希(左)=24日、那覇市奥武山町の県立武道館(小川昌宏撮影)

 男子個人組手の決勝は互いに譲らない展開が続いた。島本晃希(獅空会・与勝中)は1―1で拮抗(きっこう)する中、ラスト数秒で思い切って前に詰めて繰り出した上段突きが決まり、苦しかった勝負に決着をつけた。

 「先取点を取って、落ち着いて試合を運ぼう」と臨んだが、上段突きを食らい先取される。しかし「焦ったら負ける」と気持ちを落ち着かせ、突きを繰り出して堅実にポイントを稼ぐ運びに切り替え、すぐに同点に追いついた。

 重苦しい展開の中、勝負を決めたのは、春から磨きをかけた突きだった。3月の全国大会では、相手の間合いに合わせることができず敗れた。「短い間合いで合わせる技がなかった」と鋭く繰り出す突きを鍛え上げた。

 互いに手数が少ないまま残り10秒を切る。「相手を怖がらず、仕掛けよう」と、長身の相手の懐に潜り込み、素早く放った上段突きが有効打となった。貪欲に勝利を求める気持ちが、逆転勝ちにつながった。

 間合いの課題をクリアして優勝を決め、思わず笑みがこぼれた。昨年は1回戦負けだった県中学総体へ向けて「自分から攻める空手で優勝したい」と気を引き締めた。

(野添侑麻)