サンゴ仮置き「回避を」 辺野古、環境委が指導


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名護市辺野古の新基地建設現場=2021年11月

 名護市辺野古の新基地建設で、大量のサンゴの散乱が工事に伴う移植現場で確認されたことを受け、沖縄防衛局に有識者が助言する「環境監視等委員会」は27日の会議でサンゴの一時仮置きについて「やむを得ない」とした上で「基本的に避ける努力をすること」と指導・助言した。

 サンゴの散乱は3月に辺野古崎周辺海域の移植現場で確認された。防衛局は本紙取材に散乱への関与を否定する一方で、作業員の潜水時間超過などの懸念などから、採取した移植予定のサンゴを海中に一時仮置きしたことは認めていた。

 那覇市内で開かれた環境監視等委員会は冒頭を除いて非公開。終了後の説明で中村由行委員長は委員会の見解について「自然界相手で(仮置きは)やむを得ないが、原則としては当日に行われるものを確実に移植するのが大原則だ」と強調した。

 2018年に移植したオキナワハマサンゴのうち1群体が4月までに死滅が確認されたことも報告された。 (塚崎昇平)