伝統文化や平和を発信、観光情報も 交流拠点「くくる糸満」が開館 沖縄・糸満市


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開館記念でテープカットに臨むシャボン玉石けんの森田隼人社長(左から3人目)、當銘真栄糸満市長(同5人目)と来賓ら=23日、糸満市潮崎町の「シャボン玉石けんくくる糸満」

 【糸満】沖縄県糸満市観光文化交流拠点施設「シャボン玉石けんくくる糸満」が23日、開館した。市は2025年3月末まで3年間、無添加石けんを作るシャボン玉石けん(福岡県、森田隼人社長)とネーミングライツ契約を結んだ。同社にとってネーミングライツ契約は初めて。

 同施設は市内初の文化交流拠点で、移動式観客席582席を備えた大ホールや中規模会議に対応可能な多目的室がある。常設展示室では、市内の伝統文化や産業、沖縄戦や戦後復興の歩みを、体験型展示や映像シアターで紹介する。空港から近い立地を生かし、市内観光情報を発信するビジターセンター機能も果たす。

 當銘真栄市長は「機能を十分に発揮させ、地域を超えて観光振興に大きな波及をもたらしたい」と述べた。

 森田社長は「施設を通じて沖縄の豊かな自然や平和な環境を後世に伝えたい」と語った。

 「くくる糸満」という愛称には、平和を願い文化を大切にする心を世界に発信する施設になってほしいという願いが込められた。公募で仮屋真吾さんの案が選ばれた。
 (比嘉璃子)