高校空手、東海(浦添)と田場(浦添)が個人形優勝 東海は自己最高点で連覇 夏季県大会


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男子個人形決勝 力強い演武で優勝した浦添の東海毅=29日、浦添高校体育館(喜瀬守昭撮影)

 空手の2022年度県高校夏季大会は29日、浦添高校体育館で行われた。個人形は男子が東海毅(浦添)が決勝で26点を出して2連覇した。女子は田場琳奈(同)が25・74で制した。団体組手は男女ともに浦添が優勝した。個人組手は男子が金城亨鷹(こうよう)(浦添)、女子は佐藤永理(沖縄尚学)が頂点をつかんだ。金城は組手団体、個人の2冠を達成した。

亡父との約束、日本一狙う 東海

 

 男子個人形は東海毅(浦添)が自身最高という26点をたたき出し、連覇を飾った。集大成と捉える総体に向け大きな弾みをつけた。

 決勝は最近手応えをつかんでいるというスーパーリンペイを選んだ。「技も打ちやすく、感触として体に合っている」

 今月21日に出場した東京開催の全国選抜(代替大会)は同じ形で挑み7位。「納得がいかず課題ばかりだった」とすぐに修正を試みていた。「胴着をたたく部分や、大きな呼吸をする場面で減点されていた」とし、減点されないよう「呼吸を抑え、技もあまりたたかないように」と意識し得点を伸ばした。

 大阪の大学で空手指導者として活動していた父・誠さんが1月に病気で亡くなった。「父の影響で空手を始め、これまでいろいろ携わってくれた。小さい頃から全国優勝を約束していた」とその思いをより一層強くした様子だった。

 昨年の総体は「中学の時に脱臼して癖になっている」という肩のけがで無念の辞退。「3年生としての意地とプライドを懸けて、納得する演技をしたい」とただ頂点のみを見据える。
 (大城三太)

「技の正確性ばっちり」 女王・田場、飽くなき追究心

 

女子個人形決勝 「スーパーリンペイ」で優勝した浦添の田場琳奈

 女子個人形は田場琳奈(浦添)が女王の座を譲らなかった。「力強さや形の一致性が出せた」と2月の春季大会に続く1位。「技の正確性がばっちりだった」と感触を語る。

 まだ得点を伸ばせる要素はあるとして「技を繰り出した後にぴたっと止める部分や四股立ちなど、足腰を鍛えてもっと全身で表現できるようにしたい」と飽くなき追究心をのぞかせる。

 全国選抜では「思うように点数が伸ばせなかった」と、常に自分を戒める様子で気の緩みを見せなかった。総体に向け「しっかり自分の形を見せて魅了できるようにしたい」と精進を誓った。
 (大城三太)