沖縄の遺骨返還訴訟、原告側が控訴 昭和初期に京大研究者が持ち出し


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 琉球王家の子孫に当たる沖縄県民らが、昭和初期に旧京都帝国大(京都大)の研究者によって同県の古墳「百按司墓」から研究目的で持ち出された遺骨の返還を大学に求めた訴訟で、原告の一部は29日までに、請求を棄却した京都地裁の判決を不服とし、大阪高裁に控訴した。28日付。

 原告側は民法が「墳墓の所有権は慣習に従って承継する」と定める「祭祀(さいし)継承権」があると主張していた。21日の地裁判決は「遺骨を祭祀する人なら誰でも返還請求権を行使できるわけではない」と指摘。原告は祭祀継承者に当たらず、返還請求権がないと判断した。
(共同通信)