FC琉球は先制生かせず 前線プレス奏功し内容向上 新潟に1-1


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 サッカー明治安田J2第13節第1日は4月30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、FC琉球はアルビレックス新潟と対戦して1―1で引き分けた。前半は草野侑己のゴールで先制したが、終了間際にPKを与え1―1の同点で折り返した。後半は互いに攻防を繰り広げたが、得点は生まれなかった。通算成績は1勝8敗4分けで勝ち点7。順位は22位のまま。試合は午後5時開始予定だったが、芝生に水をまくスプリンクラーの不具合で開始が1時間遅れた。次戦は4日、ソユースタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦する。

琉球―新潟 前半10分、先制のゴールを決める琉球の草野侑己(左)=30日、沖縄市のタピック県総合ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 3位の新潟に対し、FC琉球は前線からのプレスが奏功した。中盤でボールを奪う場面が多く、チャンスを広げた。ホーム戦初勝利を待ちわびるサポーターにとってドローは歯がゆいが、内容の濃いゲームを展開した。中盤、守備陣も連動する形で動き2、3手先のパスコースへ圧を掛けた。

 先制点は池田廉の前へ前へボールを運ぼうとする姿勢から生まれた。縦パスを受けた清武功暉がゴールを背にしながら、右アウトサイドでちょこんとDF陣の間を通し、スペースに走り込んだ草野侑己が確実に流し込んだ。草野は2試合連続得点。

 豊富な運動量でピッチを駆け回った清武は「この内容をベースにできれば勝ち点を拾っていける」と手応えをつかんだ様子。一方で終了間際にPKを与え、同点に追い付かれたことに「前半の締め方が課題になった」と悔しがる。

 大きな収穫もあった。初めてセンターバックに起用された上原牧人だ。冷静で落ち着いたプレーを貫き、安定感が光った。守から攻への切り替えでは、広い視野で左サイドへのパスを繰り出し、展開の起点となった。「練習でやっていることが試合でも自信を持ってできている」と成長曲線を描いている。

(大城三太)