沖縄の不条理「現地を見て」 東京で復帰50年の写真展 沖縄の2紙支社長が訴え


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沖縄復帰50年の報道写真展の座談会で話す近藤好沖東京支社長(右)と平良哲東京支社長=4月29日、都内

 【東京】報道写真展「沖縄復帰50年」(新聞通信調査会主催)が4月29日、東京都千代田区の東京国際フォーラムロビーギャラリーで始まった。5月15日まで。初日は地元2紙の記者経験者を招いた座談会があり、「沖縄50年の裏話表話」と題して取材を通して得た秘話も伝えた。

 座談会には琉球新報の近藤好沖東京支社長、沖縄タイムスの平良哲東京支社長が登壇した。新聞通信調査会の河原仁志さんが進行役を務め、この50年の変化を振り返った。

 沖縄に関する真偽不明な情報が混在するネット環境を踏まえ、近藤東京支社長は、現場取材を通してネット情報の危うさに気づいた記者もいることを説明した上で「現地を見てもらい、沖縄メディアの発信する情報に接してもらえば、沖縄の現状の理解につながるのでは」と話した。

 平良東京支社長は、1995年の米兵の暴行事件によって基地返還を求める大きなうねりとなったことに言及。辺野古で埋め立てが続く現状の不条理を指摘した。

 写真展は沖縄戦をはじめ、日本復帰の前後、現代に至るまでの変遷について138枚の報道写真や統計データ、年表で展示している。期間中展示は午前10時~午後7時まで。最終日は午後6時まで。
 (斉藤学)