地位協定は「加害者を守っている」 性暴力被害者の豪女性、改定を訴え


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地位協定改定の必要を訴えるキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん(左)と会見に同席した赤嶺政賢衆院議員=2日、那覇市の県庁記者クラブ

 在日米海軍兵からレイプ被害を受けたオーストラリア人女性のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが2日、沖縄県庁で玉城デニー知事と面談し、米軍犯罪や地位協定について意見交換した。終了後、県政記者クラブで会見を開き「地位協定で加害者が守られている。変えないと同じことが繰り返される」と改定を改めて訴えた。

 フィッシャーさんが神奈川県で被害を受けたのは2002年。被害から20年となる今年4月、フィッシャーさんは岸田文雄首相宛てに地位協定改定を求める手紙を出した。知事面談を終え「玉城知事に頑張ってほしいし、任せていきたいと思う」と県の地位協定改定に向けた取り組みに期待を寄せた。

 フィッシャーさんは戦後の米軍の事件・事故に関して「被害が起き、米軍が『二度としない』と言うサイクルが1945年から繰り返されている」と強調。県内滞在中に米軍司令官に面談を求める考えも示し「(事件が起こっても)やりとりの中に米軍は入っていない。『人を殺すな、レイプをするな、地位協定の見直しが必要』と伝えたい」と語った。
 (塚崎昇平)