沖縄の歴史・文化への関心高く 高校生歴史調査、行政主導で体系化を(新城俊昭・沖縄歴史研究会顧問)


社会
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新城 俊昭氏

 沖縄がなぜ米支配下に置かれたか。復帰運動はどう展開し、何を求め、結果はどうだったか。米支配下と復帰運動を学ぶことはとても重要だ。現在の問題の根本がそこにあり、その中に基地問題も横たわっている。一連の流れで理解することが大切だ。

 他県でも独自のカリキュラムを作って学習する地域があり、沖縄県ができないわけはない。行政に動いてもらいたい。沖縄の歴史・文化を学ぶことへの生徒の関心は高い。知りたいけれども、学ぶ場がないのが現状だ。それは私たちの責任ではないか。教える側の教員が沖縄の歴史を学ぶ機会がない側面もある。

 沖縄に関する研究は盛んで、学術論文はあっても、県民の共有財産になっていない。学校教育でその土壌が作られていないことが大きな問題だと言える。