キングス3連勝、堅実守備で流れ寄せる 広島に81ー77 第55戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部西地区で1位が確定している琉球ゴールデンキングスは7日、沖縄アリーナで西地区5位の広島ドラゴンフライズと今季第55戦を行い、81―77で競り勝った。3連勝で通算成績は49勝6敗となった。前半は正確な外角からのシュートで得点を重ねた。しかし持ち前の堅守に時折ほころびが出るなどインサイドを攻められ競り合いが続いた。後半も一進一退の攻防を繰り広げ、最終第4クオーター(Q)に粘り強い守りから3点弾を2本連続で決めて逆転、再びリードし逃げ切った。今季レギュラーシーズン最終戦となる次戦は8日、同会場で広島と戦う。

琉球―広島 第4Q、パワーで押し込み、シュートを放つキングスの小寺ハミルトンゲイリー=7日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 ゴール下の競り合い。キングスの小寺ハミルトンゲイリーはシュートブロックされても諦めず、自らリバウンドを取ってコーナーにいる今村佳太へ。試合終了まで残り3分を切って同点弾となる3点シュートをアシストした。

 直後の守り。外国籍センターに対し、両手を挙げて体の大きさを生かした堅実な守備で自由にさせなかった。インサイドのシュートミスを誘い、反撃から逆転の3点弾へとつなげた。

 ジャック・クーリーが第1Qにけがで退いた。攻守で存在感を発揮してきたアレン・ダーラムに加え、リーグ屈指のリバウンド力を誇る支柱が不在に。インサイドを攻められて前半は劣勢に陥った。

 それでも完全には流れを渡さない。小寺、さらには満原優樹が粘り強く戦い、後半は互いにリードを奪い合う。最終盤の主導権争いに打ち勝った。

 ベンチスタートだったがチーム最長の30分22秒出場した小寺。リバウンド12、アシスト5もチーム最多と活躍したが「主力を休ませるため、うまく穴を埋められたと思う。勝利に貢献できて良かった」と謙虚に振り返った。主力が序盤で離脱する思わぬ事態にも互いに補い合えるチーム力。チャンピオンシップに向け、いい準備ができている。
(謝花史哲)

 


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、6227人)
キングス 49勝6敗
 81―77(25―26,17―18,23―18,16―15)
広 島 28勝28敗

 【評】キングスは主力選手が欠ける中でもベンチプレーヤーが粘り強くプレーし、総合力を発揮した。後半はインサイドの仕掛けが増え、リードを奪い合う展開に。最終盤には堅い守りから3点弾で流れを引き寄せ、もつれた試合を制した。

慌てずやりきった

 桶谷大HC(キングス)の話 ダーラムもいない、クーリーもけがで試合途中に離れる危機的な状況でよく頑張ってくれた。誰が出てもコンセプトを理解し、忠実にやり続けていた。劣勢の時間帯も慌てずにやりきったことが勝ちにつながったと思う。
 

いいバスケできた

 カイル・ミリングHC(広島)の話 いいバスケットができたと思う。選手たちも高いモチベーションの中でプレーできていた。何回か勝っている時間帯があったが、最後の最後に良くない終わり方になった。明日はターンオーバーを減らして戦いたい。