キングス、最終戦飾れず広島に57-86で敗北 主力欠き、苦しい展開も小野寺、果敢に攻める 最終戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位が確定している琉球ゴールデンキングスは8日、沖縄アリーナで西地区6位の広島ドラゴンフライズと今季レギュラーシーズン最終戦となる第56戦を行い、57―86で敗北した。通算成績は49勝7敗。勝率は東地区も合わせリーグ1位となった。キングスは立ち上がりから守りを崩され、フリーで外角からシュートを打たれるなどリードを許した。第2クオーターは落ち着きを取り戻し互角に戦ったが、8点差を詰められず流れに乗れない。後半はさらに攻めあぐねて得点が伸び悩み、一時30点以上差を広げられるなど劣勢を覆せなかった。レギュラーシーズンは終了したが、キングスは西地区優勝でチャンピオンシップ(CS)出場を決めており、2戦先勝のトーナメントに進む。準々決勝の相手は東地区5位の秋田ノーザンハピネッツに決定。初戦は13日に沖縄アリーナで行う。

 

琉球―広島 第2Q、リング下からシュートを狙うキングスの小野寺祥太=8日、沖縄市の沖縄アリーナ(喜瀬守昭撮影)

 出場選手が限られる中でキングスは苦しい試合運びに陥った。主力はけがで出場を控え、これまで出場時間が短かったメンバーを先発から多用した。広島が高い精度のシュートを連発したこともあり、今季一番の大敗を喫してしまった。

 今季チーム最多得点のドウェイン・エバンスが、この日は右足首のコンディション調整で欠場。リバウンド力のあるジャック・クーリーも左目打撲で様子を見ながらの出場となった。

 チームはゾーン守備で入ったが、攻略され外角から簡単にシュートを許した。第2Qは修正できたが、後半は広島の勢いを止められず。キングスのシュートが精度を欠いたこともあり、主導権を握られ続けた。チャンピオンシップ(CS)も見据え、選手起用を大きく変えて臨んだが、結果後手に回った。それでも今季の勝率の高さに並里成は「控えを含め誰が出ても質が変わらない」と要因を挙げチーム力に胸を張る。

 主力のけがで役割が増えた小野寺祥太はシーズン後半調子を上げ、この日も果敢な攻めで相手を脅かせた。CS初戦は小野寺にとって古巣の秋田。「守備もハードに、攻撃はリングにアタックすることを忘れずにやっていきたい」と活躍を誓った。
 (謝花史哲)

 


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、5602人)

広  島 29勝28敗
 86―57 (27―19,12―12,32―9,15―17)
キングス 49勝7敗
 

 【評】キングスは主力から先発を大きく変えて臨み、堅守から攻撃の組み立てを図ったが、シュートの精度が低く得点が伸びなかった。強みだったリバウンドも広島に上回れ、攻守で広島の勢いを止められなかった。


負けは私の責任

 桶谷大HC(キングス)の話 けがの選手が多い中での戦いになった。テーマとして出た人がしっかりやると臨んだが、苦しい展開になってしまった。今日の負けは私の責任。選手は切り替えてチャンピオンシップに向かって照準を合わせてほしいと思う。
 

自分らのバスケした

 カイル・ミリングHC(広島)の話 昨日の試合は勝てそうだったが、負けて悔しい思いでいっぱいだった。今日は勝って終わらせようと入って自分たちのバスケットをした。チーム一丸となっての勝利だった。いい結果でシーズンを終わらせることができた。