海銀、3期連続減収減益 株式売却減益で与信コスト増


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)は13日、2022年3月期連結決算(対象子会社2社)を発表した。売上高に当たる経常収益は前期比1.7%減の127億3500万円、経常利益は同7.4%減の10億1900万円、純利益は同44.6%増の7億2900万円だった。経常利益ベースで3期連続の減収減益。株式等売却益など臨時損益が大幅に減少し、与信コストの増加も影響した。

 単体では経常収益が同1.7%減の126億7600万円、経常利益は同8.1%減の10億400万円だった。純利益は同44.2%増の7億1900万円で、退職給付制度改定に伴う特別利益計上で増益となった。本業のもうけを示すコア業務純益は、営業経費の減少もあり同73.0%増の17億7300万円。

 臨時損益は前年比7億1200万円減となり、そのうち株式等損益が5億7200万円減。債権が回収できない場合に備える貸倒引当金繰入額は一般が前期比2億円増、個別が同2億9300万円増で、与信関係費用は同19.0%増の9億9700万円だった。要管理債権などが増加し、開示債権比率は同1.54ポイント上昇し3.12%。

 新城頭取は「新型コロナの影響の本格化も予想され、信用コストの大きな減少は考えにくい。引き続き事業者の支援が必要になる」とコメントした。23年3月期の連結業績は経常収益が36.2%減の6億5千万円、純利益は13.6%減の6億3千万円を予想している。 (小波津智也)