復帰50年の沖縄県議会意見書、首相に手交 岸田氏「思い受け止め努力続けたい」


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沖縄県議会の赤嶺昇議長(左)から意見書を受け取る岸田首相=14日午後、那覇市

 沖縄県議会の赤嶺昇議長らは14日、那覇市内のホテルで岸田文雄首相と面談し、沖縄の日本復帰50年に当たり県議会が全会一致で可決した「沖縄の諸課題を解決し、真に平和で豊かな沖縄県を目指す本土復帰50年に関する意見書」を手交した。岸田首相は「大きな節目を前に政府としても意見書や県民の思いを受け止めながら、具体的な努力を続けたい」と述べた。

 赤嶺氏と県議会与党代表の比嘉京子氏、野党代表の島袋大氏の3県議が面談に臨み、それぞれ要望を述べた。赤嶺氏は観光再興に向けた緊急支援を求めた。比嘉氏は日米地位協定改定や基地問題における県との対話などを訴えた。島袋氏は海洋資源調査への支援などを要請した。

 岸田首相は全国平均よりも低い県民所得や子どもの貧困、過重な基地負担といった課題に触れ「一つ一つ具体的な成果を積み重ねなければならないと感じている」とした。赤嶺氏は面談後、「全会一致で可決し、それを直接手交できたことは意義がある。歴史的な日だと思う」と述べた。

(大嶺雅俊)