「オンリーワンの医療を」沖縄セントラル病院・大仲院長、半生振り返る 新報女性サロン


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講演する大仲良一さん=18日午後、那覇市泉崎の琉球新報社(小川昌宏撮影)

 第96期「新報女性サロン」第5回講座が18日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。医療法人寿仁会沖縄セントラル病院の大仲良一理事長・院長が「幼少期の想い出から現今に至る小生の人生」と題して講演した。戦中や戦後の体験、他の病院ではできない「オンリーワン」を目指す医療活動など自身の半生を振り返った。

 第二次世界大戦では母や弟と一緒に鹿児島に疎開した。疎開中、まきを集めて火をたき、その中で温めた小石をポケットに入れて冬の寒さをしのいだ。「よくあのような生活ができたものだ」と苦労した当時の生活を語った。

 戦後、沖縄に戻った後は、かやぶきの学校が台風の被害にあった際には修理のため、かや刈りをした。かやが多く茂っている場所を見つけ、喜んでかやを刈ると根元に沖縄戦で亡くなった人の頭蓋骨などの遺骨がたくさん残っていたという。

 大仲さんは病院の運営について「他院では行っていないことをやらないと意味がない」という問題意識を持っていると話した。同病院が県内で初めて導入した高気圧酸素療法やガンマナイフなどの医療器具や治療法を紹介した。
 (狩俣悠喜)