自衛隊に感謝決議を可決 宮古島市議会、県内2例目


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自衛隊と海上保安庁への感謝決議に賛成の挙手をする宮古島市議会議員ら=20日午前、宮古島市議会

 【宮古島】宮古島市議会(上地廣敏議長)は20日の臨時会で、山里雅彦市議(保守宮古未来会)が提案した自衛隊と海上保安庁の任務遂行に感謝する決議案を賛成多数(賛成17、反対5、欠席1)で可決した。自衛隊への感謝決議は今年4月の那覇市議会に次いで県内2例目。

 「本土復帰50年に際し、市民・県民の生命を守る任務遂行に対する感謝決議」は、日本復帰と共に自衛隊が県内に配備されて以来、患者の救急空輸が1万件を超えたことに触れ、「市民・県民の生命を守る活動を継続して行っている」として「深甚なる感謝の意を表する」とした。

 反対討論した池城健市議(新政会)は、決議の「命を守る活動」について「多くの県民、市民が関わっている。自衛隊と海保にしぼって感謝するのはおかしい」とした。下地茜市議(市民ネット結)は南西諸島への自衛隊配備が進む現状に触れ、「決議が自衛隊増強に利用されかねない」と反対した。

 賛成討論した下地信男市議(宮古保守未来会)は「急患や災害対応など市民だけではいかんともしがたい部分を担ってもらっている。救急搬送で命を守られてきた」とした。 

(佐野真慈)