FC琉球、甲府に1-1の引き分け ロスタイムに追い付かれる


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカー明治安田J2第17節第1日の21日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでヴァンフォーレ甲府と戦い1―1で引き分けた。前半は攻め込まれる時間が長かったが、決定的な場面はほとんどなく、しっかり守った。後半は上原慎也が頭で先制弾を押し込んだ。しかしその後は終始攻められる場面が続き、ロスタイムに同点に追い付かれた。通算成績は3勝9敗5分けで勝ち点14。順位は20位。

 次戦は25日、埼玉県のNACK5スタジアム大宮で大宮アルディージャと対戦する。大宮とは6月1日の天皇杯2回戦でも対戦する。
 

(1)タピスタ
琉球 3勝5分け9敗(14)
 1―1(0―0,1―1)
甲府 6勝6分け5敗(24)
▽得点者 【琉】 上原慎(2)【甲】 松本(2)
▽観客 1963人

 【評】前半序盤こそ攻めるチャンスが多かったが、終盤にかけて攻め込まれた。特に琉球の左サイド裏を狙われゴール前までボールを運ばれた。後半はパスを回されながらも少ない攻めから先制点。しかし猛攻を受けるなか、クロスを入れられ空中戦から同点にされた。


上原2得点目実らず 猛攻受けロスタイム失点
 

琉球―甲府 後半、センタリングに頭で合わせ、先制点をもぎ取るFC琉球の上原慎也(右)=21日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 試合を通して攻め込まれる苦しい時間帯が続いたが、引き分けた。少ないチャンスからゴールをこじ開けたのは上原慎也。5試合連続得点と、勢いのある草野侑己が前半40分すぎに負傷し代わりに入った。

 後半26分、中野克哉からの縦へのクロスに、上原が頭で合わせ今季2得点目。GKとDFとの間を突く絶妙なクロスにきっちり反応し、「僕の一番得意な形。今後も狙っていくし、マークされた時はおとりになって他の選手が決めてくれればいい」と活力をもたらした。

 しかしそれ以降、チームはひたすら猛攻を受けた。守備の要であるセンターバックの岡﨑亮平、上原牧人を欠く中で、リ・ヨンジ、沼田圭悟が何とか踏ん張り守備を支えた。特にリは屋台骨として競り合いや体を張ったプレーで耐えに耐えた。

 前半途中から左サイドの裏を狙われ、後半も集中的に突かれたが、池田廉が執念を帯びた守備で体を寄せて何度も窮地を救った。死力を尽くしたものの、最後はロスタイムに失点した。

 ここ数試合、若手のファイティングスピリッツが光り、チームは劣勢でも得点できる攻撃力がある。浮上に向け堅守スタイルの構築も鍵をにぎる。

(大城三太)


勝ち点3落とした

 倉貫一毅HC(琉球)の話 終盤に追い付かれて勝ち点3を落としたという気持ちだ。ボールを動かしながら試合を進める甲府のやり方はうちと考え方が似ている。前からプレスを掛けたかったので後半終盤に、センターバックをリ・ヨンジから大森理生に代えた。
 

先に失点悔やまれる

 吉田達磨監督(甲府)の話 先に失点したことは悔やまれるが、しっかり1点を返せたことは価値がある。前半はアグレッシブにプレスがくると予想していたが20分ぐらいで慣れた。後半は素晴らしく入り方ができたが攻め急ぐなど点が取れなかった。