キングスのダーラム、攻守に躍動 巻き返しの立役者に CS準決勝・第1戦


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キングス―島根 第3Q、ディフェンスをかいくぐってシュートを決めるキングスのアレン・ダーラム(小川昌宏撮影)

 第3クオーター(Q)残り1分。守備リバウンドから敵陣にボールを運んだアレン・ダーラムがそのままシュートをねじ込み、ようやく島根を捉えた。このクオーター途中から入ったダーラムは「起爆剤になりたかった」と攻守で躍動。前半要所で取られていた攻撃リバウンドを防ぎ、攻撃では放った4本のシュートを全て決めて巻き返しの立役者となった。

 第1Qはゾーン守備で自陣を固める島根に、ボールの動きが停滞。キングスがもたつく間に精度の高い3点弾を重ねて勢いづく島根に完全に主導権を握られてしまった。

 第2Qからは修正を図り徐々に点差を詰めたが、まだ流れに乗れない。鍵は島根に守りを整えさせない攻撃のリズムだった。リバウンドからの速い攻撃を心掛けたダーラムが起点となり、インサイドで守備を引きつけ、岸本隆一との連係プレーも生きた。

 さらに島根の外国籍選手のファウル数にも目を光らせた。ゴール下の勝負からファウル退場を引き出し、リードを広げる第4Qの流れをつくった。試合終了後、「疲れた」と漏らしたが、「チームに貢献できてうれしい」と充実感をにじませた。

(謝花史哲)