「今こそ未来に投資を」沖縄科学技術大学院大学で10周年式典


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10周年記念式典であいさつするピーター・グルース学長=22日、恩納村の沖縄科学技術大学院大学

 【恩納】昨年11月で設立10周年を迎えた沖縄科学技術大学院大学(OIST)の記念式典が22日、同大講堂で開かれた。ピーター・グルース学長は開式の辞で設立に尽力した元沖縄相で4月に死去した尾身幸次氏らをたたえ、政府などにOISTへの支援を強く求めた。

 グルース学長は、経済発展のための、科学技術を通じた新たな価値創出であるイノベーションの重要性などを強調。「コロナなどの不確実な未来に直面しているが、財政削減の理由にしてはならない。今こそ未来に投資すべき時だ」と訴えた。

 式典にはOIST関係者のほか玉城デニー知事、細田博之衆院議長ら県内外の政治家や経済関係者が出席。ノーベル化学賞受賞者のヴェンカトラマン・ラマクリシュナン博士による記念講演もあった。岸田文雄首相はビデオメッセージを寄せ「イノベーション推進やスタートアップ創出をけん引する存在になってほしい。あらゆるリソースを投入して支援していく」と述べた。 
   (長嶺晃太朗)