【南城】サントリーフーズ沖縄(相原俊司社長)は南城市母子寡婦福祉会(上地寿賀子会長)と連携して、ひとり親世帯などを支援する自動販売機を4月末から同市役所に設置した。自動販売機にはペットボトルのお茶やジュース、缶コーヒーとともに、30円と60円を入れてボタンを押すだけで寄付ができる機能がある。同社によると自動販売機を活用した福祉への支援は県内初で、全国的にも珍しい取り組みだという。
自動販売機は市役所1階のレストラン「なんじぃJr.」の入り口に設置した。ペットボトル飲料や缶飲料だけを購入した場合でも、売り上げの一部は市内に住むひとり親世帯や、子どもたちの人材育成支援などに活用される。
相原社長は「自動販売機を通して、ひとり親世帯家族への支援の輪が広がってほしい」と期待する。上地会長は「自動販売機による支援の取り組みで、少しでも貧困の負の連鎖を断ち切る方向につなげていきたい」と強調した。古謝景春市長は「貧困世帯の多い沖縄として、とてもありがたい取り組みだ。皆さまの活動は子どもたちの希望と未来につながる」と感謝した。
自動販売機には市のキャラクター「なんじぃ」や、市母子寡婦福祉会の子どもたちが描いたひよこや恐竜など、愛らしいデザインが施されている。
(金城実倫)