飲み物買ってひとり親支援できる自販機 南城市役所に県内初 「寄付だけ」機能も


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古謝景春南城市長(左から2人目)と城間みゆき福祉部長(右端)に、市役所に設置した寄付ができる自動販売機を紹介するサントリーフーズ沖縄の相原俊司社長(右から2人目)と南城市母子寡婦福祉会の上地寿賀子会長(左端)=10日、南城市役所

 【南城】サントリーフーズ沖縄(相原俊司社長)は南城市母子寡婦福祉会(上地寿賀子会長)と連携して、ひとり親世帯などを支援する自動販売機を4月末から同市役所に設置した。自動販売機にはペットボトルのお茶やジュース、缶コーヒーとともに、30円と60円を入れてボタンを押すだけで寄付ができる機能がある。同社によると自動販売機を活用した福祉への支援は県内初で、全国的にも珍しい取り組みだという。

 自動販売機は市役所1階のレストラン「なんじぃJr.」の入り口に設置した。ペットボトル飲料や缶飲料だけを購入した場合でも、売り上げの一部は市内に住むひとり親世帯や、子どもたちの人材育成支援などに活用される。

 相原社長は「自動販売機を通して、ひとり親世帯家族への支援の輪が広がってほしい」と期待する。上地会長は「自動販売機による支援の取り組みで、少しでも貧困の負の連鎖を断ち切る方向につなげていきたい」と強調した。古謝景春市長は「貧困世帯の多い沖縄として、とてもありがたい取り組みだ。皆さまの活動は子どもたちの希望と未来につながる」と感謝した。

 自動販売機には市のキャラクター「なんじぃ」や、市母子寡婦福祉会の子どもたちが描いたひよこや恐竜など、愛らしいデザインが施されている。

(金城実倫)