心癒やす言葉に感謝 名嘉一心・中部報道グループ


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written by 名嘉一心(中部報道グループ)

 厚生労働省によると、孤独や孤立は「人間関係の貧困」だという。新型コロナウイルスの感染拡大は、孤独・孤立を感じやすくなっていた社会に内在していた問題を表面化させ、深刻化する契機になったとしている。

 4月から中部報道グループでの勤務となった。中部に配属されたことに伴い、宜野湾市での1人暮らしが始まった。誰からも干渉されない自由さはあるが、一方で孤独も感じる。約20年間、南部で生活していたこともあり、頼れる友人も近くにいない。新型コロナの影響で人に気楽に会うこともできない。そんな状況に不安を感じた。

 ただ、1カ月もすると取材先で出会う地域の人たちに心癒やされていた。取材が終わり、帰ろうとすると、ホットコーヒーが出てくる。2人前の昼食を振る舞われることもあった。そして、漏れなく付いてくるのが世間話タイムだ。最終的には「どこに住んでいるのか」「彼女はいるのか」など私のプライベートが話題になる。この他愛(たあい)もない会話が心を温めてくれた。

 「さーさー、上がって上がって」と笑顔で迎え入れてくれる中部の人たちに感謝し、私も人の支えとなるような取材をしたい。

(嘉手納、北谷、読谷担当)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。