首里城とノートルダム大聖堂をウェブ展示 復元のあり方考える 九州大


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九州大が開設した、首里城とノートルダム大聖堂に関する「ウェブ展覧会」の画面

 九州大は、いずれも2019年に火災で大きな被害を受けた沖縄県の首里城と、フランス・パリのノートルダム大聖堂の写真や史料をインターネット上で展示し、文化遺産の復元の在り方を考える「ウェブ展覧会」を始めた。監修した河野俊行副学長は23日、記者会見し「広く被災文化遺産を知ってもらい、復興にむけた議論にも役立ててもらいたい」と述べた。

 展覧会では、正殿などが焼失した首里城と、尖塔(せんとう)が焼け落ちたノートルダム大聖堂の被災前後の様子を約350枚の写真や図面、古文書で紹介。歴史や社会的意義のほか、復元に向けた動きなどを解説している。パリ消防旅団と那覇市消防局が、首里城火災の後に復興を願ってやりとりした手紙も掲載されている。

 20年まで国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関の会長を務めていた河野氏が企画し、日仏の研究者らの協力を得て開設した。首里城とノートルダム大聖堂の修復や復元が完了するまで展覧会を続ける方針だ。

(共同通信)