県産コーヒー拡大へ 沖縄SV・ネスレ うるま市と連携


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コーヒーによる地域活性化で連携した(左から)うるま市の中村正人社長、沖縄SVの髙原直泰氏、ネスレ日本の深谷龍彦社長、髙岡二郎レギュラーソリュブルコーヒー&システム、ギフトボックスビジネス部長=24日、東京都のネスレ原宿(ネスレ日本提供)

 サッカー元日本代表の髙原直泰氏が代表を務めるサッカーチーム沖縄SVと食品メーカーのネスレ日本(神戸市、深谷龍彦社長)などが進める「沖縄コーヒープロジェクト」は24日、取り組みを加速させるために新たにうるま市と連携すると発表した。

 市内の耕作放棄地を活用した農場を整備するほか、福祉事業所のスタッフが従事するユニバーサルカフェのオープンを予定している。

 名護市など県内11カ所の農場で栽培するコーヒーの初収穫を、今年冬に予定していることも発表した。

 うるま市は沖縄SVのホームタウンの一つ。同プロジェクトの自治体との連携は名護市に次いで2例目。

 うるま市の農場は7月から整備を始め、秋からコーヒーの苗を植える予定。コーヒーなど農作物の栽培作業には沖縄SVの選手、関係者のほか、福祉事業所のスタッフも従事する。

 この農場をはじめ、地元で栽培された農産物を提供するカフェも市内に開設予定。福祉事業所のスタッフが従事する。完全バリアフリーで誰でも楽しめるユニバーサルカフェを目指す。

 中村正人市長は「プロジェクトに参画できることに感謝している。予算を投じ、場所を提供し、積極的に関わっていきたい」と意気込んだ。

 沖縄コーヒープロジェクトは、耕作放棄地など沖縄の1次産業の抱える課題を解決しようと2019年4月にスタート。県産コーヒー豆の生産量を拡大することで、県産のコーヒー豆やコーヒー製品を新たな特産品とすることを目指す。名護市や大宜味村、石垣島、宮古島の農地など合計11カ所で累計6500本のコーヒーの苗木を栽培している。 (玉城江梨子)