ウミガメ型やカモメ型の海上ドローンでゴミ回収 名護・嘉陽 ドコモ実演


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海洋ごみを回収するウミガメ型ドローン。上空からカモメ型ドローンがごみの位置などを確認する=4月22日、名護市嘉陽

 【名護】NTTドコモ(東京都、井伊基之社長)はこのほど、名護市嘉陽の海岸で、ウミガメ型の海上ドローンを使って海洋ごみを回収するデモンストレーションを実施した。スマートフォンによる遠隔操作が可能になるため、人が直接集めることができないごみを回収できる。

 ウミガメ型の海上ドローンに取り付けたネットが水面に浮かぶごみを回収する仕組み。回収にはウミガメ型だけでなく、カモメ型のドローンも活躍する。カモメが上空から中継映像を配信し、スマートフォンでごみの位置を確認しながら、ウミガメを操作する。ドコモの通信環境があれば、どこでも操作が可能。

 デモンストレーションには、ビーチクリーンチーム「ゴミがすべての始まりだった。」の友寄隆秀代表らが参加。実際にドローンを操縦し、模擬ごみを回収した友寄さんは「人が入り込めない場所にあるごみの回収などに利用できそうだ」と話した。同社の坂本秀治部長は「海洋ごみは世界中で深刻な問題になっている。ドコモのアイデアや技術で、一人でも多くの人がごみ問題に関心を持ち、行動を起こすきっかけになれば」と期待した。

 海岸でのデモンストレーションに先立ち、県内の学生やボランティアらが海洋ごみを使って制作したアート作品「未来へ」もお披露目された。9月ごろまで市嘉陽の美ら島自然学校に展示される予定。

(長嶺晃太朗)