こどもステーション始動 うるま市喜屋武 5日に記念シンポ


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
うるまこどもステーションの完成予想図

 【うるま】発達に課題がある児童を、福祉や医療などが複合的に一体となって支援する施設「医療と福祉の杜 うるまこどもステーション」がうるま市喜屋武に本格始動する。今年4月には施設の一部として「兼原こども園」が開所した。8月には市直営の親子通園施設や児童館、児童発達支援センターをそろえた「福祉棟」がオープン予定。10月には児童発達クリニックや薬局などが入居する「医療棟」がオープンする。

 こどもステーションの整備は(1)発達に課題を抱える児童などを地域で支援する(2)保護者を含む早期の発達支援(3)発達に関する専門的な診断ができる機関の充実―の三つが目的。
 児童館や認定こども園を併せて整備することで、共に社会で暮らすインクルーシブ教育実践の場とし、支援が必要な児童を早期に見つけ、支援につなげる機能も担う。
 

うるまこどもステーションのオープン記念シンポジウムへの来場を呼び掛ける(左から遠藤尚宏医師、うるま市こども発達支援課の喜久山博之課長(中央)、新垣裕大主任主事=5月27日、沖縄市仲宗根町の琉球新報中部支社

 施設の本格オープンを前に5日午後1時から、うるま市民芸術劇場で記念シンポジウムを開催する。
 施設整備の共同事業者で発達クリニックCan院長の遠藤尚宏氏が基調講演を行う。討議では中村正人市長、市内の福祉団体などで構成する「にこキッズ連絡会」の當山和華子会長らが登壇する。入場無料。オンラインでも参加可能。
 
 シンポジウムに先立ち遠藤氏は「児童を巡る家庭環境や虐待なども影響し、医療によるカウンセリングや薬だけでは解決しない。福祉や学校などの連携による複合的なアプローチ、早期介入や支援が大切だ」と施設の意義を強調した。シンポジウムの問い合わせはうるま市こども発達支援課(電話)098(923)7108。

(島袋良太)