沖縄県との調整「必要ない」、沖縄担当相が「西銘ビジョン」発表めぐる県側の「唐突」コメント受け反論


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西銘恒三郎沖縄担当相(資料写真)

 【東京】西銘恒三郎沖縄担当相は3日の閣議後会見で、強い沖縄経済に向けた「西銘ビジョン」の策定、発表にあたり県側との事前調整がなかった点について、「必要なかった」との認識を示した。玉城デニー知事が「唐突」と不快感を示したことには、「同じ方向性に基づいて(沖縄振興を)やっているのでご理解をいただきたい」と述べた。

 5月31日に発表した「西銘ビジョン」を巡っては、玉城知事が「事前に県に対して必要な照会がなく、少なからず唐突感を持つ」とのコメントを出していた。 

 西銘氏は、同ビジョンの内容について「沖縄振興計画、国の基本方針に基づいた沖縄振興計画を後押しして加速化していくという趣旨だ」と説明。「国としてのビジョンという性格に鑑みると、事前に沖縄県への意見照会を行う必要はなかった」との認識を示した。

 記者団からは、玉城知事のコメントの背景について「県の自主性が損なわれるという警戒感があるのでは」との指摘があり、「沖縄振興の基本理念である自立型経済の確立という点は変わらないか」との質問もあった。

 西銘氏は「県の自主性が損なわれるなどの懸念は全くない」とした上で、「自分で律するという意味での自立型経済は、目指す方向性としてこのビジョンも同じ方向性だ」と強調した。

(安里洋輔)