「辺野古問わない」城間市長の発言に戸惑い オール沖縄、知念副市長の出馬へ「環境づくり」の見方も


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11月の任期満了をもって引退することを表明した城間幹子那覇市長=5月2日午後、那覇市役所(又吉康秀撮影)

 城間幹子那覇市長が7日、次期市長選候補を支援する際、辺野古新基地建設に関する政治姿勢は「ことさら問わない」などと述べたことに対し、城間氏を支える「オール沖縄」側からは戸惑いの声が上がった。

 市議会自民会派は、11日に発足する同党の候補者選考委員会に、城間氏の右腕である知念覚副市長を推薦する方針。あるオール沖縄関係者は「城間氏の発言は、知念氏が辺野古について触れずに自民側からも出馬できるようにする環境づくりではないか」といぶかる。

 知念氏はこれまで出馬について明言していない。城間氏は取材に対し、今回の発言と知念氏を巡る動きとの関連を否定。「オール沖縄と距離を置いたことはなく、行動の変化は一切ない」と強調した。

 市議会与党も候補者選考の進め方を近く決める。ある市議は「オール沖縄と言わない、新基地にも触れない候補者では駄目だと与党間で一致しているのに」と城間氏の発言に戸惑いつつ、「市長本人は辺野古反対と言っている。市長とも相談し選考を急ぐ」と語った。 (伊佐尚記、大嶺雅俊)