治療に励む子どもや家族の支えに ファミリーハウス運営や支援活動の資金を募る 南風原町・わらびの会


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弟を囲んで笑顔を見せるきょうだい(同会提供)

 病気や障がいのある子どもとその家族の支援に取り組むNPO法人・こども医療支援わらびの会(南風原町、真栄田篤彦理事長)が、活動資金をクラウドファンディングで募っている。同会は主に、病児とその家族が宿泊・滞在するファミリーハウス「がじゅまるの家」(南風原町)の受託運営や、病院ボランティア養成事業、ピアサポート活動などを担う。目標金額は350万円。7月29日午後11時まで。

 同会はすべての子どもたちが適切で心ある医療を受けられるように支援することを基本理念に掲げ、「県聴覚障害児を持つ親の会」や「県肢体不自由児者父母の会連合会」など、県内17の団体で構成する。

 これまでの活動はがじゅまるの家運営委託費や助成金、寄付などでまかなっていたが、年間収支では若干の赤字が発生する状態だった。そのため安定した運営の継続につなげられる新たな資金を作ろうとクラウドファンディングを開始。今回集める資金は、クリスマス会など加盟団体による合同行事の運営・備品整備費や、がじゅまるの家の利用者への食材提供費などに充てる予定だ。

 がじゅまるの家の2021年度の利用者は約2500人に上る。長期にわたる治療で家族は日常生活を制限されることも多く、治療費や移動費、宿泊費などの負担も重い。そのため同会では無償で食料などを提供したり、積極的に季節のイベントを開催したりして治療に励む子どもや家族を支えてきた。

 同会の真栄田理事長は「資金的な支援は今の活動を継続していくためにも必要だが、それ以上に(クラウドファンディングを)病気や障がいのある子どもやその家族の存在を知り、理解するきっかけにしてもらいたい」と呼び掛けた。

 クラウドファンディングの詳細はQRコードhttps://readyfor.jp/projects/84802)から。問い合わせは同会(電話)098(888)6605。
 (嶋岡すみれ)