金武、屋嘉でも有害PFAS初検出 町「水質への影響ない」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
金武町役場(資料写真)

 【金武】金武町が実施している水質検査で、同町屋嘉から有機フッ素化合物(PFAS)が初めて検出された。同町は9日までに水質検査状況を発表した。約3年ぶりに検査した屋嘉ダムから1リットル当たり6ナノグラム、米軍キャンプ・ハンセンを通る屋嘉地区の河川から4ナノグラムのPFASを検出した。屋嘉での検出は初めて。これらの水源を利用する屋嘉浄水場の水道水は1ナノグラム未満だった。国の暫定指針値(目標値)は50ナノグラムで、町は「水道水や飲料水の水質に影響を与えるものではない」としている。

 採水日は5月24日。町内の水道水からはほかに金武浄水場で8ナノグラム、並里浄水場41ナノグラム、並里・中川浄水場34ナノグラム、それぞれPFASが検出された。並里浄水場は複数の水源から地下水を取水しており、うち1カ所で120ナノグラムが検出された。同町は6月9日、この1カ所からの取水を停止した。町内の水道水は複数の地下水などを浄水したのち企業局水を混ぜ合わせることで、PFASが低減されている。

 地下水のPFAS検出は原因が特定できず、米軍施設に由来すると考えられることから、町などは米軍基地内への立ち入りを求めている。各月の数値は町のホームページで公開している。

(増田健太)