FC琉球、ロスタイムに失点 長崎に1-2 後半同点もカウンター突かれる


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカー明治安田J2第21節第1日の11日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでV・ファーレン長崎と対戦し、1―2で敗れた。前半にコーナーキックから失点し、0―1で折り返した。後半は野田隆之介の得点で追い付いたが、ロスタイムに右クロスからヘディングで勝ち越し弾を浴びた。通算成績は3勝12敗6分けで勝ち点15、順位は最下位22位のまま。この試合から暫定的に倉貫一毅ヘッドコーチが監督として指揮を執った。次戦は18日、岡山市のシティライトスタジアムでファジアーノ岡山と対戦する。
 

(1)タピスタ
長崎 9勝4分け8敗(31)
 2―1(1―0,1―1)
琉球 3勝6分け12敗(15)
▽得点者 【長】 奥田(2)米田(2)【琉】 野田(3)
▽観客 1423人

 【評】FC琉球は後半、フリーキックからパスをつないで野田が同点弾を決めたが、ロスタイムにカウンターをくらい撃沈した。控えのフレッシュなメンバーを投入し、後半にリズムを変えることには成功した。ただ、守備のリスクも伴い、勝ち点を逃した。


 

琉球―長崎 前半、果敢にゴールを狙う琉球の野田隆之介(左)=11日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 ベテランが奮起したが最後まで踏ん張れず、ロスタイムの失点で敗れた。FC琉球は喜名哲裕監督が成績不振で退き、是が非でも勝ちたい試合だった。人繰りが厳しい状況で、複数の選手は不得手なポジションをこなしながら戦い抜いた。

 後半に同点弾を決めたのは野田隆之介。ゴールエリアぎりぎりの位置でFKを得ると上里一将が直接狙わずに、左にいた野田にゴロのパスを送り、野田がきっちり流し込んだ。

 ブラジル出身の29歳、ケルヴィン・マテウス・デ・オリヴェイラが後半から出場し軽快な動きを見せた。「昨年11月の公式戦を最後に試合に出ていない」というが徐々にコンディションを上げている様子だった。終盤は大幅なメンバー交代でリズムの変化も生まれた。しかし、攻めに比重を置いた分、手薄になったところをカウンターで突かれた。

 昨季途中まで監督を務めた樋口靖洋氏がチームを去る際に「監督交代はチームにとって一番のカンフル剤」と語ったことがある。勝利にあと一歩届かない状況が続く。足りないものは何か。チームの一人一人が自問自答するしかない。

(大城三太)


変わらないといけない

 倉貫一毅監督(琉球)の話 最後の最後に失点し、悔しい敗戦になった。試合後に選手たちの口から「自分たちが変わらないといけない」という言葉が出たことは一つの収穫。失点の多さを減らしていく。
 

選手の気持ち強かった

 松田浩監督(長崎)の話 攻撃はビルドアップがうまくいき、裏も取れて全体的に良かった。フィニッシュが課題。追い付かれ、もう1点取るのはパワーが必要だったが、選手たちの勝たなければいけないという気持ちが強かった。