オリオンビール増収減益 ビール類、家飲み需要増 22年3月期決算


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記者の質問に答える村野一社長=16日、那覇市のホテルロイヤルオリオン

 オリオンビール(豊見城市、村野一社長)は16日、2022年3月期決算を発表した。新型コロナウイルスの影響から回復基調にあり、売上高は新会計基準を適用し前期と比べ6%増の165億6800万円、経常利益は同1%減の6億5800万円、純利益は同17%減の9億2800万円の増収減益だった。

 営業利益は同39%減の2億8600万円だった。前期は販管費2億7千万円を特別損失として計上していた反動で減益となった。主力の酒類・清涼飲料の売上高は同4・7%増の147億6200万円。コロナ禍で飲食店向けの業務用が同20%減。量販店は同12%増。ビール類の売上数量は同1・8%増の5万2千キロリットルだった。県内の売り上げ減少を、県外・海外の増加でカバーした。

 県内の売上数量は同4・8%減の3万7千キロリットル。家飲み需要増大で家庭用の缶は同2%増加した。飲食店向けのたる・瓶は、9カ月間飲食店の営業が規制されたことから、同29%減と低迷した。

 県外売り上げは同11・8%増。業務用は同1%増、家庭用は同14%増だった。海外売り上げは同39・5%増。台湾では飲食店へのたる販売が減少したが、新規販路開拓などでカバーし同20%増と順調に推移した。米国、豪州も大幅に売り上げを伸ばした。

 ECサイト売り上げは3・1倍と伸びた。定期購入者数が増加している。

 リゾートホテル事業は同27%増の11億3300万円だった。

 3月に株式の99%を取得した石川酒造場の売上高について、前期比42・9%増の8億7100万円だったと発表した。

 村野社長は「新型コロナの影響があったが、酒類・清涼飲料と泡盛が伸びている。力強くオリオンビールが回復、成長する姿を見てほしい」と話した。

 (玉城江梨子)