【動画あり】日米が合同「島しょ作戦」を公開 初の指揮官シンポ国内開催で中国けん制か CH53から陸自オスプレイに給油想定も


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
オスプレイから降りて警戒態勢を保ったまま移動する陸上自衛隊水陸機動団の隊員=16日、千葉県の木更津駐屯地

 【東京】陸上自衛隊と米海兵隊は16日、合同で開催している太平洋水陸両用指揮官シンポジウム(PALS22)の一部を公開した。通常は海兵隊が主導するシンポジウムで、日本での開催は初めて。島しょ作戦で日米を中心とした多国間の連携体制を見せることで、中国をけん制する狙いがあるとみられる。

 

 千葉県の木更津駐屯地では、太平洋地域を中心に参加した各国の指揮官を前に、陸自の水陸機動団(水機団)が一定の地域を占拠し、日米が合同で攻撃や補給を行うことを想定し実演した。普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリやMV22オスプレイも参加した。

陸上自衛隊のオスプレイ(左)に給油ホースをつなぐ普天間飛行場所属の米海兵隊CH53E大型輸送ヘリ(右)=16日、千葉県の陸自木更津駐屯地

 実演では、陸自のオスプレイが着陸し、武装した水機団隊員10人が降りて地域を占拠。米海兵隊の高機動ロケット砲システム(HIMARS)と陸自の12式地対艦ミサイルを展開。その後、海兵隊のCH53Eが飛来し、陸自のオスプレイに給油ホースをつないだ。

 神奈川県の横須賀基地では海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」で、搭載しているエアクッション型揚陸艇(LCAC)や水機団の水陸両用車(AAV7)などを展示し、参加者に公開した。

占拠した地域に、高機動ロケット砲システム(右)と12式地対艦ミサイル(左)を展開する陸上自衛隊員と米海兵隊員=16日、千葉県の木更津駐屯地

 PALS22は13~16日に実施し、太平洋地域を中心に日米を含む18カ国の水陸両用部隊の指揮官が参加した。

(明真南斗)