全九州高校体育大会は18日、各地で18競技が行われた。県内で開催された陸上の南九州地区予選大会は女子円盤投げの外間結希乃(与勝)が44メートル20で頂点に立った。テニスは女子団体で沖縄尚学が決勝進出を決めた。熊本市であった重量挙げは男子81キロ級で赤木力樹(興南)が大会新となるスナッチ115キロ、トータル245キロを記録し優勝した。女子49キロ級の岸良愛天音(嘉手納)はトータル130キロで1位に輝いた。
ついに大きな壁を越え初優勝を飾った。女子円盤投げ決勝。外間結希乃(与勝3年)は自己ベストを2メートル上回る44メートル20をたたき出し、トップ争いを繰り広げた友利晟弓(那覇西3年)との県勢対決を制した。1年から全国女王に上り詰め、県内で常に立ちはだかった難敵に、公式戦で初めて勝利を挙げ「一番いい試合ができた。とてもうれしい」と喜びを爆発させた。
記録を生んだ5投目。意識した素早い回転でしっかり伸ばした腕から力が伝わった。地面を蹴り上げ高い地点から解き放たれた円盤が思い描いた軌道で風にも乗った。「後半に強い方」と4回目まで、風のくせやフォームの感触を確認しながら調子を上げていった。
遠心力だけに頼った投げ方を見直し、冬から課題だった腕の振りの技術を磨いてきた。「腕を外側から回してくる」イメージ。投てきの瞬間、重心が左側に傾き、影響を受けていた円盤の飛び方が改善され、5月には練習でも44メートル台を出せるほどに向上した。
2回目の試技でリードはしたが、4回目に10センチまで迫られ「勝ちたい」と気合も入った。成長を続け女王と肩を並べるまでに。全国総体は「1位を狙いたい」と頂点を照準に捉え、闘志を燃やした。
(謝花史哲)