「強制連行 歴史伝える」 恨之碑で朝鮮人犠牲者を追悼


社会
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追悼会で彫刻した碑について説明する彫刻家の金城実さん=18日、読谷村瀬名波の恨之碑

 【読谷】沖縄戦で日本軍が朝鮮半島から強制連行した軍夫や慰安婦らを慰霊する読谷村瀬名波の「恨(ハン)之碑」で18日、NPO法人沖縄恨之碑の会が追悼会を開いた。碑は2006年に建てられた。追悼会は16回目。参加者は東アジアや世界の平和を祈った。

 ブロンズ像の碑を彫った彫刻家の金城実さんは、碑にこめたメッセージについて説明した。処刑台に向かう朝鮮人の青年は胸を張って歩く一方、銃を持つ日本兵はおびえ、目線が定まっていない。金城さんは「歴史を学び、戦争の記憶を伝える。この碑がこれからも物語を伝えていく」と力をこめた。

 恨之碑の会の安里英子共同代表は「犠牲者の人数も分かっておらず、全貌は明らかになっていない。日本が植民地支配の反省を怠ってきたためだ」と訴えた。 (古川峻)