「移住者の定住を支援」伊江村長に初当選の名城政英氏に聞く


社会
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初当選し抱負などを語る名城政英氏=29日、伊江村役場

 【伊江】伊江村長選が28日告示された。前副村長で無所属新人の名城政英氏(66)の他に立候補の届け出がなく、無投票で当選が決まった。名城氏に抱負などを聞いた。

―島袋秀幸前村長の急逝による村長選。無投票で当選した受け止めは。

 「村民に高い評価を受けた前村長による3期9年の村政を共に進めてきた実績、後を引き継ぎたいとの思いを語ったことが理解につながった」

―抱負を。

 「村民が自然豊かな環境に誇りを持ち、協働して活気あふれる村を目指す。人口が減る中、若い人たちが帰ってきたくなる島づくりをしたい」

―最初に取り組みたい施策、重点施策は。

 「物価上昇への緊急経済支援を最優先に、全村民に商品券を配布する。(重点施策は)強い農業に向けたかんがい排水事業の推進や新庁舎建設検討委員会立ち上げなど。伊江島空港を北部の玄関口として活用するため、独自に調査を進めたい」

―島の活性化にどう取り組むか。

 「活性化につながる子育て世代の移住を促進する。2020年度に移住コーディネーターを配置し、これまで13世帯26人が移住した。23年度は国の補助事業で移住者専用住宅を整備する。定住の支援体制も構築する」

―医療面の課題は。

 「後期研修医らに入ってもらい村立診療所の医師2・5人体制を維持する。公立沖縄北部医療センター開設後も、診療所の医療レベルを下げないよう県などと話し合う」

―米軍訓練による騒音や落下物被害にはどう対応するか。

 「従来通り毅然(きぜん)とした態度で臨む。夜間訓練については、騒音が住民生活に影響しないよう中止を求めていく」

(聞き手・岩切美穂)


 なしろ・まさひで 1955年9月10日生まれ。村川平出身。福岡大卒。80年に村役場入り。2006年から13年まで教育長、13年から副村長を務めた。島袋秀幸前村長の急逝を受けて後継候補として立候補し、初当選を果たした。