映画「シネマ組踊 孝行の巻」(宮平貴子監督)を通じて、組踊の新たなファン1万人獲得を目指すクラウドファンディング(CF)が20日、琉球新報のCFサイト「YUIMA(ユイマ)」で始まった。CFは7月27日までで、目標金額は310万円。映画は組踊の日の9月3日から桜坂劇場を皮切りに全国で上映が始まる。集まった資金は、作品の宣伝活動に使う。
「シネマ組踊-」は、沖縄の伝統芸能・組踊の創始者・玉城朝薫作とされる「孝行の巻」を映像化した。組踊のせりふ「唱え」に字幕を付けるなど初心者には分かりやすく、劇場の舞台鑑賞では味わえないアングルからの映像で、組踊ファンにも新たな発見がある作品に仕上がっている。
宮平監督は「孝行の巻は、儒教が背景にはあるが、災害に立ち向かうきょうだいの愛の物語でもあり、家族愛の話でもある。祈りよ天に届け、という今の時代にも通じるメッセージを含んでいるので多くの人に見てほしい」と話した。(藤村謙吾)
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