沖尚、先制許すも中盤に加点 川満の一振りで流れ変える 夏季高校野球沖縄大会


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 第104回全国高校野球選手権沖縄大会第7日は2日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦3試合を行った。春季大会準優勝の第2シード沖縄尚学は、宮古総実・宮古工に6―1で勝利した。春季大会4位の第4シード宮古は西原を8―0の七回コールドで下した。美里工は八重山農林を12―5の七回コールドで退けた。台風4号の接近に伴って順延となった2回戦の残り5試合は4日に実施されることが発表された。


 2年生の一振りが流れを変えた。大会初戦を迎えた沖縄尚学は四回に先制を許し、その裏に1点を返すも押され気味の展開。しかし五回2死から4番仲田侑仁(ゆうと)が二塁打で出塁すると、続く川満渚生(しょう)が甘く入った2球目のスライダーを右越えの2点本塁打としてチームを勢いづけた。

宮古工・宮古総実連合―沖縄尚学 6回2死一塁、右方向に安打を放つ沖尚の川満渚生=2日、沖縄セルラースタジアム那覇(ジャン松元撮影)

 いずれも2年生で中軸を任されている。川満は「感触がよかった」というライナー性の打球が右スタンドに突き刺さるのを見届けると、走りながらガッツポーズ。「チームがいい感じではなかったところで1本が出せてよかった」と胸をなで下ろした。六回2死一塁の場面も右へ強い当たりを放って好機を演出した。

 春季大会の大事な場面で打線がつながらなかった反省を生かし、チームは「外野をライナーで攻めていく意識」(比嘉公也監督)で臨んだ。各打者がベルトより高めの球を積極的に振り、中軸がまさに軸となって打線がつながった。比嘉監督は2年生の奮闘をたたえつつ「振らなきゃ始まらない。振ることを継続していきたい」と力を込める。

 川満は「(最後の夏となる)3年生と一つでも多くの試合を戦い、最後まで勝ち抜きたい」と長い夏を誓った。

(金良孝矢)