BEGIN「今伝えたい音楽」24曲を披露 6年半ぶり沖縄公演 心温まるライブに観客も一体


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
名曲の数々を演奏して、ファンと最高潮に盛り上がるBEGIN=6月12日、那覇文化芸術劇場なはーと大劇場

 石垣島出身の比嘉栄昇、島袋優、上地等のバンドBEGINの「第25回 BEGINコンサートツアー2022」(ピーエムエージェンシー主催)が6月12日、那覇文化芸術劇場なはーとで開催された。約2年ぶりの全国ツアーの一環。沖縄公演は約6年半ぶり。日本復帰50周年、なはーとこけら落とし公演として開かれた。BEGINは「今伝えたい音楽」として、ブルースから島唄、バラードまでアンコールを含む24曲を演奏。心温まるライブにファンは一緒に歌って踊った。

 幕開けは1990年のデビュー曲「恋しくて」で飾った。比嘉は、劇場開館前の構内にあった久茂地小学校について触れ「子どもたちが(劇場の)舞台に上がって歌って踊れる場所になってほしい」と語った。デビューアルバム収録の「いつものように」や、「迷路の出口」など、初期の作品を中心に披露し、当時を振り返った。前半はアコースティックの音色で聴かせた。

 比嘉は「沖縄はすごい。ビートを感じている人がいるね」と語りだし、「安里屋ユンタ」を歌い拍の取り方を実演するなど盛り上げた。中盤はバンド形式となり、ホノルルマラソンのテーマソングになった「Blessing Rain」「アサイーボウル」「砂糖てんぷら」など、沖縄や移民が渡ったブラジルやハワイにまつわる楽曲を披露。「海の声」「三線の花」が演奏されると観客のボルテージが高まり、「オジー自慢のオリオンビール」「かりゆしの夜」ではカチャーシーを踊りだして、会場が一体となった。

 アンコールは「涙そうそう」「国道508号線」「笑顔のまんま」などをたっぷりと演奏。ラップや口説で言葉を紡ぐ楽曲「ソウセイ」は、口説に実演家の高宮城実人が参加した。最後は代表曲「島人ぬ宝」で締めくくり幕を閉じた。
(田中芳)
※注:高宮城実人の「高」は旧字体