プロの演奏家と児童が共演「音色が混ざり合って楽しい」 浦添・港川小で演奏会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「アンサンブルくまから」のメンバーと手拍子でリズムをとる児童=6月21日、港川小学校

 【浦添】沖縄県浦添市立港川小学校で6月20、21の両日、5年生を対象にしたプロ音楽家による演奏会が開かれた。磨き上げられた演奏技術が披露されるとともに児童らも手拍子でリズムを取るなどして共演。アンサンブルの豊かな音色が教室を満たし、児童らは音楽の楽しさ、奥深さを体験した。

 講師を務めたのは県出身でクロマティックハーモニカの比嘉祥人さん、ピアノの新崎誠実さん、マリンバ・打楽器の飛田あゆ梨さんによる「アンサンブルくまから」。くまからはウチナーグチで「ここから」を意味し、「まだまだこれから活動していこう」という思いを込めた。

 演奏会は「くまばちの飛行」でスタート。軽快で疾走感のある音色に児童らはすぐに音楽の世界に引き込まれた。比嘉さんはハーモニカについて「吹いても吸っても音が出る。舌を使って1人2役ができる楽器だ」と説明。新崎さんはピアノについて「88の鍵盤があり、楽器の中で一番で、楽器の王様と言われている」と話した。飛田さんはマリンバをたたくマレットと呼ばれる棒について紹介。「低い音を出したい時は柔らかいマレットを使うと木の優しい音色が出る」と話し、児童2人にマレットを持たせて簡単な演奏を体験させた。

 その後、自由なタンゴの意味を持つ「リベルタンゴ」では児童が手拍子でタンゴのリズムを取りながら、プロ3人と共演した。5年生の児童は「くまばちの曲がリズム感があって面白かった。またこんな授業を受けたい」と笑顔。別の児童は「見たことがない楽器の音色が聞けて良かった。私は『西風の見たもの』が面白かった」と語った。別の児童も「いろんな楽器の音色が混ざり合って面白かった。また授業を受けたい」と話した。
 (吉田健一)